ベッドで寝ていると、インターホンが鳴る音が聞こえた。
数日間、まともに食ってないからかベッドから下りると足元がふらつく。
まるでトランポリンの上を歩いてるようにフワフワする。
「はい……」
インターホンに向かって声を出す。
こうやって声を出すのなんて何日振だろう?
なんて、変な事を考えてしまう。
『望月先生?香山です』
香山先生が何で?
「どうしました?」
『書類とかお渡ししようと思って持って来ました』
「ありがとうございます。下に行くんで待っててもらえますか?」
『お部屋まで持って行きますよ?望月先生、体調を崩していらっしゃるから下まで降りて来てもらうのも悪いので』
「じゃあ、今開けますので……」
俺はオートロックの鍵を解除した。



