「俺さぁ、ゆずの悲しい顔を見たくないよ。もっと笑って欲しいんだ……」
私は何も言えなかった。
ただ夜空に輝く星を見続けていた。
涼、ゴメンね……。
アナタが言った通り、私はまだ先生のことが忘れられないんだ……。
初めて好きになって。
初めてキスをして。
初めて愛し合った先生のことが忘れられないんだ。
涼は私のことを本気で愛してくれてる。
私も涼のことが好きだよ。
好きだけど、本気で愛してないのかもしれない。
先生を失った心の傷を癒してほしいだけなのかもしれない。
私、涼を傷付けてるね……苦しめてるね……。
ゴメンね、涼……。



