「とても緊張してるようには見えませよ?」
私の言葉に爆笑する先生。
「えー!これでもマジで緊張してるんだって!」
そう言った先生は笑い続ける。
釣られて私も笑いそうになるのを必死で堪えた。
「あ、桜井さん?」
「はい」
「道案内してくれる?」
「あ、はい……」
私は先生に今走ってる道を真っ直ぐ進み、しばらく走ってると左角にガソリンスタンドがあるから、そこを左折するように伝えた。
しばらく走ってると赤信号で車が止まった。
「あ……」
「どうかした?」
「このマンション……」
私は左側に立つ高層マンションを指差した。
「このマンションがどうかしたの?」
先生がマンションと前の信号を交互に見ながらそう聞いてきた。



