先生は私の手を引っ張り、私を立たせた。 片方の手を離し、もう片方の手は繋いだまま。 その手を引っ張るように先生は歩き出す。 「ちょ、せ、せんせ?」 先生に手を引っ張られたままに歩く私は先生の後ろから声をかけた。 でも先生は返事をしてくれない。 「あの……電車が……」 今更、電車の時間は間に合わないのはわかっていた。 「もう電車は間に合わないだろ?」 先生はこちらをチラッと見るとそう言った。 もうダメだ……。 私はもう何も言わずに先生に引っ張られるまま、ついて歩いた。