突然のことに私の肩はビクンと揺れて、目を見開き先生を見た。
「あ、ゴメン……」
先生は謝ると、慌てて頭から手を離した。
私は首を左右に振る。
先生に頭をポンポンされたのがビックリしただけ。
でも私と先生の間に気まずい空気が流れる。
先生は何か考えてるような感じで上の空だった。
「あ、あの……」
「えっ?あ、ん?」
我に返った先生は私の方に視線を向けた。
「電車の時間があるので帰ります……」
私はそう言って、先生に軽く会釈して駅の中に入ろうとした。
このままだと倒れてしまいそうだった。
だから……。
「ま、待って?」
背後からから聞こえる先生の声。
その時、先生に腕を掴まれた。
私の足が止まり、再び肩が揺れる。
「せん、せ?」
私は振り向いて、先生を見た。
「送って行くよ……」
「えっ?」
何、言って……。
「桜井さんのアパートまで送って行くから……」
先生の言葉に私は首を左右に振った。
先生は担任だから私のことを心配してそう言ってくれただけかもしれない。
でも先生にそこまでしてもらう理由はない。



