「なぁ、柚葉?」 先生が静かに言った。 「ん?」 「俺さぁ、1回だけ柚葉のアパートに行ったんだ」 「えっ?」 驚いて先生の顔を見る。 「でも、違う人が住んでた」 先生が笑いながらそう言った。 先生には涼と住んでたことは言えなかった。 ゴメンね、先生……。 「でも、柚葉がいつか会いに来てくれると信じてた」 「先生……」 「やっと会いに来てくれた」 私の手を握ってる先生の手に力が入る。 「遅くなってゴメンね」 「ありがとうな」 先生は笑顔でそう言った。