「先生?」 私は顔を下げて先生の顔を見た。 「ん?」 「先生は今、何してるの?」 「子供たちにピアノを教えてる」 「そうなんだ」 「柚葉は?」 「私?音大に通ってるよ。先生の母校のT音大に」 「そっかぁ!よく頑張ったな!」 「うん」 先生が私の頭を優しく撫でる。 先生と目が合った。 トクン――。 先生と初めて会った時と同じ胸の高鳴りがした。