「先生……」
私は泣きながら先生に向かって歩いた。
静かに公園の中に私の足音が響く。
その音に気付いて、先生はベンチから立上がりこちらに振り向いた。
「柚、葉?」
「せん、せ……」
私は走っていた。
涙で先生の顔が霞んで見える。
必死に先生のところまで走った。
「柚葉……」
先生の前で“はぁはぁ”と白い息を吐いてる私に向かって、先生が私の名前を呟いた。
「先生……」
先生の顔を見ると、また涙があふれてきた。
5年前と変わらない先生。
5年前と変わらない笑顔。
5年前と変わらない声。
会いたかったよ……。
先生……。



