張り詰めてた糸が切れて、私は先生のお母さんの胸で泣いた。
泣いてる間、先生のお母さんは何も言わずに優しく抱きしめてくれていた。
「あの子、丘の上の公園にいるから行ってみたら?ここに帰って来てから、雨の日以外は毎日行ってるのよ。たぶん星をみてるんじゃないかしら?」
私の体をそっと優しく離した先生のお母さんが笑顔でそう教えてくれた。
「春季~(ハルキ)」
先生のお母さんが家の中の方を向き、先生のお兄さんの名前を読んだ。
ずっと前に先生が教えてくれたお兄さんの名前。
春生まれだからお兄さんが『春季』
夏生まれだから先生が『夏季』
「単純だと思わねぇ?」
と、先生は笑いながら言ってたっけ?



