待合室から出て行こうとする校長先生と教頭先生と香山先生。
「あの……」
私は3人の背中に声を掛けた。
私の声で振り返る3人。
「私は、どんな処分でも受けます。だから最後に、先生に会わせて下さい」
私は頭を下げた。
先生に会いたい……。
「帰りなさいって言われたのがわからないの?」
香山先生が厳しく言う。
「お願いします!お願いだから……先生に、先生に最後に会わせて下さい……」
しばらくの沈黙。
私の涙をすする音だけが待合室に響いた。
「いいでしょう」
校長先生が静かに言う。
「校長!」
教頭先生と香山先生が校長先生の顔を見る。
「ありがとうございます」
私は、頭を下げたままお礼を言って、3人の脇をすり抜けて先生のいるICUに向かった。



