しばらく天井をボーと見つめる。
今日の出来事が走馬灯のように思い出されて、先生と女性の楽しそうな笑顔が頭から離れない。
“ピンポーン”
玄関のチャイムが鳴った。
私はベッドから出て玄関に行った。
「どちら様ですか?」
「柚葉?俺だけど……」
先生?
何で?
「先生?何で?」
私は玄関を開けることなく、先生に話しかけた。
「何か、電話で元気なかったから心配になって……」
「そんなことないから!」
「なぁ、ここ開けてくれないの?」
「ゴメン、今日は疲れてるから……」
私の目に涙が溜まる。
外にいる先生に気付かれないように、手の甲で涙を拭い唇を噛み締めた。



