「どうしたんだよ!大きな溜め息ついて」
裕幸は明るくそう言って俺の背中をバンっと叩いた。
「なぁ、裕幸?」
「ん?」
「俺、柚葉を不幸にしてるのかなぁ?」
「はっ?何言ってんだよ……」
「柚葉に何かあった時に俺が一生懸命になればなるほど、柚葉を追い詰めて不幸にしてるのかなって……」
柚葉は俺の彼女で大切な人だ。
でもその前に大切な生徒でもある。
だから悲しませたくない思いが大きい。
それは柚葉だけではなくて、他の生徒でも言えることで……。
でも、そのせいで実は俺は柚葉を追い詰め、悲しませてるんじゃないか……。
「何でそんなこと言うんだよ……」
「裕幸?」
「お前さぁ、そんな中途半端な気持ちで柚葉ちゃんと付き合ってるわけ?確かにお前と柚葉ちゃんは普通の恋人同士とは違う。でもな、それを覚悟で付き合ってるんだろ?今のお前の言葉を聞いたら柚葉ちゃんはどう思うだろうな。悲しむと思うぞ。だからそんな風に考えるなよ」
「そうだな……ゴメン……」
俺はそう言って裕幸に頭を下げた。



