お母さんの車を見送り、私と先生も駐車場に行って車の乗り込む。
「先生、ゴメンね……」
「何で謝るんだ?」
「だって……先生に迷惑かけちゃって……」
仕事だって残ってるのに、私を病院まで運んでくれたし……。
「さっきも言ったけど、俺は迷惑だなんて思ってないからな」
先生はそう言って、私の頭を優しく撫でた。
その優しさが嬉しくて、私の目に涙がどんどん溢れてくる。
「泣いてんの?」
俯いていた私の顔を覗き込むようにしてそう言った先生。
「泣いて、ないもん」
「嘘つけ」
先生は呟くようにそう言うと、私の体をギュッと抱きしめてきた。
「泣き虫」
「違うもん」
「可愛い、キスしたい」
先生が顔を近付けてくる。
「ダメだよ」
「わかってるよ」
先生はクスリと笑うと、私の頭を再び優しく撫でて離れた。
そして車のエンジンをかけると、駐車場からゆっくり車を出した。



