先生の車に乗せられ連れて行かれたのは、校医の先生が開業している病院だった。
昼休み中で病院内は誰もいない。
学校から連絡がいってたらしく、すぐに対応してくれて診てもらえた。
レントゲン室から出ると、待合室にお母さんの姿が見えた。
椅子に座り、先生と何か話している。
「お母さん」
私は待合室に行き、お母さんに声をかけた。
「柚葉!大丈夫?」
「うん」
私はお母さんの隣に座る。
「学校からケガをして病院に行ったって連絡あってビックリして……」
「大丈夫だよ」
お母さんを心配させたくなくて、そう明るく言って微笑んだ。
「仕事だったんじゃないの?お母さんの方こそ大丈夫なの?」
「仕事どころじゃないわよ」
会社の制服姿のお母さん。
娘の私がケガをしたと聞いて、仕事を途中止めにして慌てて来たんだろうな。
「私は大丈夫だからさ。お母さん、仕事に戻っていいよ?」
「何言ってるのよ!」
「本当に大丈夫だよ。それにもう子供じゃないんだから」
「でも……」
お母さんは困った顔をして私と先生を交互に見た。



