綾乃と別れた私はピアノ室に急いだ。
今日は午前中で学校は終わり。
どれくらいの生徒が使うかわからないけど、今日はいつもより早く帰れそうだな。
そんなことを思いながらピアノ室に向かってると……。
「桜井さん?」
階段を上がってる時、後ろから声をかけられた。
振り向くと、そこにいたのは香山先生だった……。
ゆっくりと階段を上ってくる香山先生。
普段は優しくて笑顔の素敵な先生だけど、この時の香山先生は怖いと思ってしまった。
「これからピアノ室?」
「あ、はい……」
「そう」
階段を上がってきた香山先生が私がいる階段の一段下で止まった。
「桜井さんに聞きたいことがあるんだけど……」
「何でしょう?」
聞きたいことって、なに?



