「ゴメンね?」
「柚葉?」
「私、先生の気持ちも考えないで、相川さんとばかりしゃべって、しかも握手まで求めちゃったし。でもね、私にとって相川さんはファンで尊敬出来る人なだけで……」
私は一気にそう言った。
まるで浮気がバレた時の言い訳みたい。
「わかってるよ」
「えっ?」
「俺は裕幸のことは信用してるし、もちろん柚葉のことも。それに親友にファンがいるって嬉しかったんだ。でもな……」
「でも?」
「俺、ダメだなぁ……」
先生はそう言って夜空を見上げた。
「先生?」
「柚葉が裕幸に握手を求めた時、裕幸のファンだから握手を求めただけで、そんなことわかってるのに……。それにさっきも言ったけど裕幸も柚葉も信用してるのにさ、嫉妬してる自分がいて……」
「先生……」
「俺……」
先生は私の方をチラッと見た。
「俺、ダメだな……。柚葉が好き過ぎて、親友に嫉妬して情けねぇな」
先生は力なく笑った。
先生の言葉に胸がトクンと跳ねる。
先生にそんな風に思われていたかと思うと、凄く嬉しかったんだ。



