「目を閉じて?」
「えっ?」
「いいから、目を閉じて?俺が開けていいって言うまで開けるなよ?」
「う、うん……」
柚葉は俺に言われた通りにギュッと強く目を閉じた。
サイドテーブルの上にそれを置いて、照明を落として部屋の中を暗くする。
手探りでそれのスイッチを入れて、柚葉の隣に寝転んだ。
「目、開けていいよ」
「うん……って、うわぁぁ!」
柚葉は寝室中に響くような大きな声で叫んだ。
「先生!これ!すごーい!」
「だろ?本当の星空みたいだろ?」
「うん」
柚葉に見せたかったもの。
それは家庭用のプラネタリウム。
寝室の壁や天井が星空に変わって、まるで本当の星空の下に寝転んでいるような感じになる。