「だって……」
「何があっても俺が守るから……キミを悲しませるようなことはしないから……だから……」
俺は守るよ。
キミのこと……何があっても……。
だから、ねぇ……。
「俺の彼女になってよ?ねぇ?柚葉……」
俺は彼女の耳元でそう囁いた。
初めて彼女のことを名前で呼んだ。
女を下の名前で呼ぶことに、こんなに勇気がいったかな?と思うぐらいで……。
「こっち向いて?」
俺はそう言うと、彼女……いや、柚葉の体を反転させた。
向かい合う俺と柚葉。
涙で目を真っ赤に腫らした柚葉が俺を見たけど、すぐに下を向いてしまった。
そんな柚葉が愛おしくて……。
俺は柚葉の体をギュッと強く抱きしめた。
「何も心配しなくていいから。俺が守るから……。柚葉?好きだよ」
俺は柚葉の耳元でそう優しく囁いた。
ー夏季Side endー