「俺も嬉しいよ……」
再び私の体を抱きしめる先生の腕に力が入る。
「俺の彼女になってよ?」
「えっ?」
「ダメ?」
私は首を左右に振った。
ダメじゃない。
ダメじゃないけど……。
「でも……私と先生は、生徒と先生で……」
もし誰かにバレたら……。
「そんなこと気にしてんの?」
先生はそう言ってクスッと笑った。
「だって……」
「何があっても俺が守るから……キミを悲しませるようにことはしないから……だから……」
先生の言葉に胸が高鳴る。
苦しいくらいに。
「俺の彼女になってよ?ねぇ?柚葉……」
先生はそう耳元で囁いた。
再びあふれてくる涙。
他の生徒と同じように名字で呼ばれていたのが名前に変わって、何だか恥ずかしくて、くすぐったくて……。
「こっち向いて?」
先生はそう言うと私の体を反転させた。
先生と向かい合う。
後ろからギュッと抱きしめられてる時より、先生の顔が見える分、余計にドキドキしてる。
恥ずかしくて思わず下を向いた。
先生はそんな私をギュッと力強く抱きしめ
「何も心配しなくていいから。俺が守るから……。柚葉?好きだよ」
そう優しく囁いた。



