私は職員室に向かった。
職員室のドアを開けると、職員室にいた先生たちが一斉にこちらを見る。
「桜井さん、どうしたの?」
ドアの前に立つ私に声をかけてきたのは香山先生だった。
「あ、あの……ピアノ室に自分の名前がなくて……」
「えっ?ホントに?ちょっと待ってね」
香山先生はボードを手に取り中を見る。
「桜井さんの名前は……ないわねぇ……」
香山先生はボードに目を落としままそう言った。
「えっ?そんなはずは……。今日の朝、ちゃんと名前を書きました」
「でも名前がないからねぇ……」
香山先生は私にボードを見せてきた。
それを受け取り確認する。
ない……名前がない……。
今日の朝、確かに書いたのに……。
何で?何で名前がないの?
何度も何度も確かめてみても私の名前はなかった。



