夏休みに入り、部活が忙しくなった。

2・3年の人数が足りず、

1年からも数名ほどコンクールに

出場することになった。

毎日朝早くから、空が真っ暗になる頃まで、

倒れる子もいたくらい頑張った。

部活に夢中になっているうちに、

透の存在は消えていった。

私が透のことが好きなのは、

吹部では有名な話で、

知らない人のほうが少ないくらいだった。