「なにお前ニヤニヤしてんの?」と、ときもニヤニヤしながら聞く。
「な、なんでもないよっ」そう答えつつ、ときと朝から会えたのが嬉しくてまたニヤニヤしてしまう私。
ときは不思議そうな顔をしている。

と、急にときが焦ったような声で、「おい、今何時?」と聞いたので時計を見る私。
その途端、私は叫んだ。
「やばい!!8時29分!」学校が始まるのは8時30分だ。
ということは。
「「あと1分しかなーい!!」」
2人で声を合わせて言った瞬間、チャイムの音が聞こえた。
ダッシュする私たち。
門の前にいる先生のお説教を振り切ってやっとのことで教室についた。
「ひゅーひゅー。お前らまた2人で登校かよー!見せつけんなー!」
クラスの皆に冷やかされて真っ赤になる私。ときは、ふざけて「可愛い彼女だろ?」とか言ってる。好きな子がいるくせに。