愛奈と久しぶりに食べるお昼ご飯はなんだか新鮮に感じた。 「彩…大丈夫??」 中庭のベンチに腰掛けると、さっそく愛奈が口を開いた。 「うん…大丈夫だよ」 なにが大丈夫なのかも、なにが大丈夫ばないのかも分からないけれど… その言葉以外なにも思いつかない。 「そんなに…その…」 愛奈は次の言葉を口にするのをためらっている様子だった。 「田中くんの連絡先聞くの嫌だったの??」 「別に嫌じゃないよ…ただ…」 怖かった… 「彩?」 だって… 田中くんは私を好きなわけじゃない。