「田中くん今日休みみたいで、お弁当余っちゃったから…」 これで気持ちが楽になるはず。 「…俺が貰っていいの?」 「うん。貰って!」 でもお弁当は渡したはずなのに、心はモヤモヤしたままだった。 なんで? 宙、貰ってくれたじゃん。 どうしてモヤモヤしたままなの? 「彩?」 愛奈が心配そうに私の顔色をうかがう。 ポンッ── いつの間にか下を見ていた私の頭に何かが乗っかった。 「それ、僕のなんだよね」 この声… 「君には悪いけど、僕が貰うね」 田中くんだ…!!