「…でも悪いよ」 「いーのいーの!ほら!」 「ありがとう」 田中くんは渋々受け取った。 そして取り敢えず一口食べた。 「美味しい」 「ほんとに!?よかったー!」 不味いって言われたらどうしようかと思った。 「え、これ君が作ったの?」 「そうだよ?」 お弁当作りは私の朝の日課。 「凄いね」 「あ、ありがとう」 田中くんに褒められると何だか妙に嬉しかった。