「彩がさ、俺に言った言葉覚えてる?」 …言葉? 「彩が俺の荷物持つって言ってくれたの。あれ、嬉しかった…」 「…宙……」 「前にさ俺、彩の1番になりたいって言ったじゃん」 あの時私は、私の1番は宙だよって言えない自分に嫌気がさしたのを覚えている。 そして今も胸を張って言えない自分が嫌になった。 「あれ、叶ったよ。自分で言うのも何だけど、俺は彩にとって1番の幼馴染みだろ?」 宙… その言葉を聞いて涙が零れ落ちた。 彼はいつも私の気持ちを楽にする言葉を言ってくれる…