私は田中くんの部屋へと向かった。
彼の部屋はモノトーンで統一されていて綺麗に片付いている。
それから少しして、飲み物を持った田中くんが現れた。
田中くん…大丈夫なのかな?
あんなに吉田先生のこと想っていたのに…
色々なことを考えてしまって、黙り込んでしまう。
なにも知らなかったら良かったけれど…
私は知ってるから。
なんて声を掛けたらいいの…
「君がなに考えてるのか知らないけどさ、僕の顔見て考え込まないでくれる?」
「えっ…」
そんなに私見てたの?
「なに、僕に見とれてたの?」
呆然としている私に、彼はニヤリと笑いからかって来た。



