キーンコーン──
気がつくとお昼休みになっていた。
そのせいで、屋上に生徒がやって来た。
いつもは生徒がなかなか来ないのに、今日に限ってタイミングが悪い。
そろそろ戻ろう。
私は1度水飲み場に行き、目を冷やすと教室へと向かった。
ガラガラ──
「あっ、彩!どこ行ってたの?」
教室に着くなり愛奈が私に飛びついてきた。
「ちょっとね」
「ちょっとね、ってその顔…」
私の顔を見て泣いていたことがわかったのだろう、益々愛奈は心配していた。
「君」
そんな私の後ろから声を掛けてきた人。
私をこんな呼び方する人なんて1人しかいない。
てか、今田中くんの顔見たくないよ。
こんな顔…泣いてたことなんてバレたくない。
そう考えると背中を向けたまま下を向いて黙り込んだ。
「さっきのことなんだけど」
けれど田中くんはそんな私に話の続きを話し出した。



