「…」
宙は無言で私の手を引っ張り続けた。
そんな彼に体をあずけ、私は雨の中泣き続けた。
宙の家に着くと、彼は私にシャワーを浴びるよう促すと着替えを用意してくれた。
着替えと言っても、宙のパーカー。
身長の高い彼のだから、私が着るとワンピースみたいになってしまう。
「なんか、エロいな」
「はいっ!?!見ないでよバカッ!!」
私は宙の腕をパンチした。
彼は必要以上に痛がっている。
そんな痛くないはずなのに、失礼なやつだ。
「うん。やっぱ、彩はその方がいいよ」
「…?」
彼の言っていることがイマイチ理解出来ず、頭の中はハテナマークがいくつも浮かぶ。



