私のためにこんな怒ってくれるなんて… 宙らしい。 「ちょっと走るぞ」 「えっ?」 彼は私の返答など待たずに、私の手を引っ張り走り出した。 この光景、この間と似ている。 私のことを田中くんから連れ出してくれた時もこんな感じだった。 宙は、ヒーローみたいだ。 辛い時、必ず側にいてくれる。 田中くんじゃなくて… 「宙のこと好きになれば良かった…」 「えっ?」 「宙…なんで私田中くんなんだろう」 なんで、宙じゃないの? なんで、田中くんなの? なんで…?