「その内の一つが、この間の装置ね」


鈴麗が呟く。


「それだけじゃない。奴等は、魔界からこの神界を攻撃するための兵器の準備を進めている。それが使われるのは、時間の問題。・・・いや、今この時、既に使えるようになっているかもしれない」

「それがどうした?そんなことで・・・」

「まぁ、威力を知らないなら何とでも言えるよな」


馬鹿馬鹿しいというような総長の言葉を遮り、黄牙が言う。


「その口振りだと、お前は知っているようだな」

「ああ、瑠璃に探ってきてもらった。その話だと、一撃で半径一kmは吹っ飛ばしたそうだ。防ごうと思っても、防げるものではないだろうな」


神蘭に答えたのを聞いて、彼女達が視線を交わしあったのがわかった。