「彼女はついさっき 息を引き取られました…本当に残念です」







部屋から追い出された俺はそのことを知っていた。




だって、追い出され間際に離した彼女の手が 少し冷たかったから。




そして、部屋の中から 彼女が死んだことを意味する言葉を聞いてしまっていたから。




いざ現実を見てしまうと膝がガクガクする。





泣き叫ぶ彼女の母親。





彼女の名前を繰り返し言う父親。





何もできずに泣いてる情けない俺。






逃げ出したくなった。





大切な人がいなくなるのはこれで2回目。