水樹たちが校門に来ると、そこには大勢の男がいた。
翔たちが言っていたよりたくさんだ。
「よぉ、渡辺さん。来てやったけど?」
「あー…その声は水樹くんかぁ。見た目全然違うもんだから分かんなかったわ。何?それが本来の姿ってわけ?」
「まぁわそうなるな。」
大群の中には少し傷を負っている者や無傷の者、薬漬けにされたのか目が逝っている者様々だ。
渡辺は吸っていた煙草を地面に捨ててから火を消した。
「なになに。目の前にいる奴ら全員倒しちゃっていいの?水樹。」
「俺は暴力は嫌いなんだがな…。」
「でも手出すの早いよね。」
「それは向こうから来たからであって…!」
水樹の後ろで二人が言い合いをする。
水樹はそれを止め、渡辺たちを見た。
「さてと、そちらから掛かって来て、どうぞ?」
「ちっ…舐めやがって。行け!てめぇらぁ!」
そう渡辺が大声をあげると、男たちが鈍器を片手に水樹達に襲いかかってきた。
水樹はポケットに手を入れたまま襲いかかってきた奴の一人を蹴りでふっ飛ばす。
飛ばされた男は後ろの人たちを巻き添えに倒れる。
辰巳は襲いかかってきた男にラリアットを食らわし、相手が首を抑えている間に顔面を蹴った。
宗平は襲いかかってきた男を躱し、背中に蹴りを入れた。
男は反動で地面を倒れこみ、そこを狙ったかのように男の背中を踏んだ。


