履歴書を書くのは結構ダルい作業だ。
今が平成何年かもわからない私に学校の卒業年なんてわからない…

「大体でいいか…職歴、なし、以上」職歴がないというのはなんとも情けないが本当なのだから仕方ない。今まで一体何をしてきたんだろうか。

履歴書を書いただけで疲れてしまった。
こんなんではたしてバイトなんかできるんだろうか…

あれこれ考えながらテーブルに肘をついて花壇の上のアルトを呼んでみる。
「アルトー」
くたっとなっていたアルトが、くっと頭をあげこちらをみる。
「アルトー」2度呼ぶと花壇からジャンプし私のもとへやってきた。

特別用はなかったのだけれど、アルトは「なあに?」という顔で首を傾げる。
「なんでもないんだけどね……なんかお前黒くなってない??」
白いはずの手足が茶色くなっている。

あれだけ外に出ていれば汚れもするだろうし、蚤もいるかもしれない。
「シャンプーしようか?」蚤がついていたら、それこそママが怒り狂う。

アルトを抱えてお風呂場に連れていった。
この頃アルトはすごく大きくなった。抱いた感じも前よりもぐっと重い。

風呂場に連れていかれたアルトはもうこれから何をされるか察知したようで、逃げようと必死だ。