勿論、私は、であって弾いた曲は全部覚えてる、全部弾ける、なんて人もいる。
楽譜を見ながら頭の中で歌っていく。
「あ、この曲好き。まだ弾けるかな?」そのページをぐっと開いて楽譜たてにおく。
K.333。
右手から可愛らしく入る。つっかえながらも、まあまあ曲らしくは聞こえる。
楽譜に顔をくっつけるようにして弾いているとペダルのあたりでチリンと音がした。
パッと足元を見るとアルトが見上げている。
「アルト!駄目だよ!こっち入ったら、ママに叱られるよ」
動く気配はない。
ポーンと鍵盤を叩くとアルトの耳がピコっと動く。
ママいないし…ばれないか…
「アルトの曲弾いてあげるね?モーツァルトだよ、モーツァルトのK.333」弾きながらアルトを見ると、やっぱり耳をピコピコ。
じっと指先を見ている。
一楽章弾き終えて、手をおろすとピョンとアルトが膝に飛び乗った。
「ちゃんと聴いてた?」顔を近付けるとアルトも鼻をくっつけてきた。
アルトを膝にのせたまま第二楽章を弾きはじめる。
鍵盤に頭を寄せて、指が動くのをキョロキョロ見ていたアルトは突然鍵盤に手をおいた。
ビョーンと変な音が入る。
それでも続けて弾いているとビョーン、ビョーンと何度も手を出してきた。
楽譜を見ながら頭の中で歌っていく。
「あ、この曲好き。まだ弾けるかな?」そのページをぐっと開いて楽譜たてにおく。
K.333。
右手から可愛らしく入る。つっかえながらも、まあまあ曲らしくは聞こえる。
楽譜に顔をくっつけるようにして弾いているとペダルのあたりでチリンと音がした。
パッと足元を見るとアルトが見上げている。
「アルト!駄目だよ!こっち入ったら、ママに叱られるよ」
動く気配はない。
ポーンと鍵盤を叩くとアルトの耳がピコっと動く。
ママいないし…ばれないか…
「アルトの曲弾いてあげるね?モーツァルトだよ、モーツァルトのK.333」弾きながらアルトを見ると、やっぱり耳をピコピコ。
じっと指先を見ている。
一楽章弾き終えて、手をおろすとピョンとアルトが膝に飛び乗った。
「ちゃんと聴いてた?」顔を近付けるとアルトも鼻をくっつけてきた。
アルトを膝にのせたまま第二楽章を弾きはじめる。
鍵盤に頭を寄せて、指が動くのをキョロキョロ見ていたアルトは突然鍵盤に手をおいた。
ビョーンと変な音が入る。
それでも続けて弾いているとビョーン、ビョーンと何度も手を出してきた。
