始業式も無事終わり、LHの時間だ。

「今年から卒業まで、2Hの担任をする
ことになった野村です、まあ高校卒業
まで一緒なんでよろしく!」

そう、この高校では、3年ではホーム替えがないのだ。

要するに!!夏樹くんともかなとも菊池くんとも、卒業まで同じホームで
いられるのだ。

…ほんとによかった。

あと2年、みんなで一緒にいられる。

その事実が、無条件にわたしの頬の筋肉を緩める。

「笹中さん、嬉しそうですね。
学級委員長やってみますか?」

「え、あ、はい!!?」

わたしが幸せに浸っている間、どうやら
委員長決めに苦戦していたようだ。

いきなり名指しをくらった私は、思わず立ち上がってしまった。

すると、何故か周りから起こる拍手。

…え?

なになに皆さん面倒くさいからって
適当すぎやしませんか!?

「え、あの、ちょっ…む、むり…」

わたしの異議など届くわけもなく、
〝委員長 (女)〟と書かれた下には
〝笹中 梓〟と書き加えられていた。

や、やられた。。

こんなのひどいっ!
ひどすぎる!!!