わたし、ほんとに夏樹くん好きだ。

色々ツボすぎる…。

「げっ、梓…新学期早々何泣いてんの」

「かなっ、おはよう!」

彼女は、〝松田 加奈〟といって、
わたしのお母さん的存在。

美人で面倒見のいいかなは、
わたしの自慢の親友なのです!

「おはよ、なに考えて泣いてたの?」

〝なに考えて〟ってくる当たり、
さすがわたしの親友です。

「夏樹くんに嫌われたらどうしようって
考えてたら涙がでてきてたのっ、。」

また目頭が熱くなるわたしをみて、
そろそろ夏樹くんも呆れ顔だ。

「だから嫌いじゃねぇから
いちいち泣くなって。」

「…朝っぱらから何やってんだか。」

…かなも呆れ顔でした。

ただ菊池くんだけは「可愛いじゃ〜ん」
なんて言いながら、
面白そうに笑っている。

「まあどうでもいいけどそろそろ
チャイムなるからね〜」

かなは言いながら自分の席を探しにいっ
た。

…相変わらず美しいな!

やはりさすがだ、歩くだけでクラスの男子の注目を浴びている。

かなが自分の席につくのとほぼ同時に、
2年生の始まりのチャイムが鳴った。