目が覚めた。
ズキッ
頭に一瞬激痛が走った。
私の身体には大きいブレザーがかかっていた。
そのブレザーからは柑橘系の香りがした。
「これ…太陽のだ。」
バイクの後ろにのせてもらった時に香った太陽の匂い。
私の頭には八百屋がよぎった。
急いで携帯で時間を確認すると
18:15
の文字…
愛美ごめん!!!!
私は急いで教室に戻りバックを片手に走り出した。
私の家から10分のところに大きな病院がある。
その病院が目に入った。
もうちょっとだ!と思いながら病院の前を通り過ぎようとしたとき
ズキッ
再び頭に激痛が走って
私は足を止めて頭をおさえた。
痛い!何これ!て言うか体が熱い。
走ったからかな何て思っていると目に映るものがぼやけて二重に見えた。
痛い…
脚から力が抜けカクンと曲がった瞬間
目の前の光景が落としたビデオカメラのようにガラッと変わった。
その瞬間私の意識はどんどん遠のき何も見えなくなった。
