ねぇ、聞いて。





体温計で熱があると分かると、余計にしんどいと思うような気がして

大丈夫、大丈夫。と自分に言い聞かせてきた。



でも、私でも自分の体のことぐらい分かる。


熱があるとはずっと前から薄々気づいてる。


だけど、太陽から離れるのは嫌だ。

もし、私がいない間に太陽が死んでしまったら…


そう思うと気が気じゃなかった。






フルーツパックを食べ始めた太陽とよそに

私はおにぎりを食べ始めた。



「んっ…ゴホッ…」


まただ。


喉に引っかかって喉をうまく通っていかない。


最近毎回、頻繁にその違和感を感じていた。



パシッ

そんな私の手を太陽が掴んだ。