いや…予想しなかった訳じゃない。
それなら、今日リュウがここに来た意味も、お母さんのはしゃぎっぷりも…お兄ちゃんの意味深な笑みもつじつまが合う。
でもなんか……
「…ムカつく…」
「…?…むか…つくとは…何ですか?食べ物の名前でしょうか?」
フリージアの天然なんだか狙いなんだか分かんないボケも、今の私の耳には入らない。
知らなかったのは私だけ。
リュウも知ってたんだよね?
きっと…イベリスも…
私に一番最初に言いなさいよ!
「フリージア!これ脱がして!」
「えっ!?は、はい!!」
フリージアに真っ赤なドレスを脱がしてもらって、少し動きやすい格好に着替えた。
「フリージア!私、行ってくる!」
「へ?ユ、ユナ様~!?」
部屋を飛び出して、さっきリュウと別れた場所に向かった。

