「あ、あったあった…」


あったって何が!?



「あれ…ここ…」



さっき食べ損ねた実がなってる木だ…



「ちょっと待ってな。」


地面におろされて、そのまま座る。



リュウはさっきの木の方に歩いていった。



「はぅ~…いたた…」



靴ズレした足……



血がでてる…



今までよくこんなの履いてたな…『私』



「ほら、見せてみろ。」


「え?」



いつの間にか戻ってきたリュウに足を掴まれた。


「きゃあ!?何すんの!」



とっさに足を引っ込める。



やっぱり変なことする気ね!?



「……足…痛いんだろ?」



「へ?」



いや、痛いけどさ…



「これ、取ってきたから。」



どれ?



「あ…この実…」



リュウの手にはさっき食べ損ねた実…



「ほら、早くしろ…」



「は…はい…」



訳わかんないけど…靴ズレした足を見せる。