「そうかもしれんのぅ…」
いやいや、無いでしょ!!
「なんて言うわけなかろう!びっくりしたか?」
こんのババ……っと…いかんいかん…これは言い過ぎじゃのぅ。
「ふむ……わしの推測が正しければ、同じ時間にもう一人、この世界を出たものがいるはずじゃ。」
「え…もう一人?」
「そうじゃ、同じ時間に2人の者が異次元に行ったとなれば、来る者も2人いた…何か異常事態が起こったのやもしれん。」
異常事態…
「もし、異次元に歪みのようなものが出来ているとすれば、そなたが体験した不可思議な出来事も説明がつく…というものじゃ。」
なるほど!
「と…いうことは…そのもう一人をさがせば…」
「そなたが帰る術も見つかるかもしれんのぅ。」
ミルトニア様はニヤリと笑った。
「やった!じゃあ、早速探してきます!」
善は急げって言うしねー!!
「心当たりはあるのか?」
「え…っと~…ないですけど。」
ミルトニア様はあからさまにため息をついた。