いてぇな。顔を上げると、小さい女子高生が、あたふたと顔を焦らせていた。
いや、小さすぎだろ。
すると、
「ご、ご、ご、ごめんなさぁぁぁぁい!」
とてつもなく大きな声で謝ってきた。
体は小さいくせに、声はでかいとか。
吹き出しそうになったけど、俺は、堪えて
と
「ん、大丈夫」
平然を保って言った。
「あ、あのっ、これどうぞっ」
少し震えながらチューリップを渡してきた。
「え。あー、ありがと」
「それではっ。」
だだだだだだだ―――…
なんだったんだ。
俺の手には、白いチューリップ。
白のチューリップの花言葉は…
“愛の芽生え”

