放課後ボーイズ

話しかけようと、話しかけようと、ずっと考えていた俺に少女は微笑んだ。


きっと俺の視線に気づいたから笑ったんだ。
当時は気付かれてないと思ってたんだけどなぁ

あの頃は幼なかった。

少女に笑顔を返す余裕も、話しかける勇気も、近寄る積極性も無かった俺はただその場で赤面し、慌てふためいていたと思う。

まぁ七歳の少年だ、そんなシャイな一面があってもおかしくないだろう。


その少女の笑みは十七歳になった今でも忘れていないくらいの綺麗さだった。



今でも忘れていないくらいの。