【短編】君の声




「じゃあ、今日はこれで終わりだ」



本日最後のHRが終わる。

部活に行く人や、帰る人、遊びに行く人、
皆がそれぞれに動き始める。



『…行こう』


「うん!」


私が荷物を片付けるのを待っていてくれた捺芽に手を引かれ、教室を後にした。










学校を出て少し歩くと、
捺芽がギュッと私の手を握り直す。

私もお返しとばかりに彼の手をギュッと握る。




不意に二人の視線が絡まって、
どちらからともなく笑い合う。



彼の左側を歩き始めて1ヶ月。

彼の体温に触れられるこの時間が、


………私は大好きだ。