━━━今日、俺の家に来る?
スマホで打った文字を見せられる。
「うん、行く」
私がそう言うと、捺芽は嬉しそうに笑う。
━━━━━キーンコーン……
「あ、予鈴だ。教室に帰ろ」
のんびり過ごしていると昼休みなんてあっという間に終わる。
捺芽が頷いたのを確認して立ち上がる。
階段に続くドアに手をかけたとき、
━━━━グイッ……
「………えっ、」
いきなり腕を引かれ、
「……んっっ、」
呼吸を奪われた。
「……はぁ、」
唇を離され、身体に酸素を取り込む。
『…真っ赤』
「う、うるさいっ」
意地悪く私の顔を覗き込む捺芽。
━━━━捺芽は知ってるだろうか。
キスされるたび身体が甘く痺れて、
捺芽なしじゃいられなくなっていることを。