【短編】君の声





━━━━ドサッ……


「…っ、」


衝撃が身体を襲う。

でも、予想していた身体の痛みは感じなくて、
私はそって目を開けた。



「えっ、捺芽?」


私の下敷きになるように、
捺芽が受け止めていてくれた。



『……大丈夫?』



口パクでそう言っているのが読み取れた。


私はそれに答えるように、
必死に首を縦に振った。








「何も言い返せないような男、怖くもねぇよなぁっ」


「ハハハッ、言えてる!!」


いつの間にか階段を降りてきた男たちは、
笑いながら私たちの横を通り過ぎる。



『……くそっ、待てよ!!!』



捺芽が叫ぶけど、男たちには届かない。












「捺芽、そんな哀しそうな顔しないで」

私は身体を起こして捺芽を見つめる。





「……泣かないで、私は捺芽が大好きだよ」


『………っ!!』



哀しそうで、悔しそうで、
今にも泣きそうな捺芽の手をギュッと握る。