手芸には詳しくないので使われている素材の名前はわからないけれど、全体的に雰囲気が桃っぽいのが、なによりわたしの目を引いた。
「めっちゃ可愛いーっ!これ、どうしたの?」
手のひらのペンダントトップと百井くんの顔を見比べながら、興奮気味に尋ねる。
こういういかにも可愛らしいものは見るだけでテンションが上がるし、まさか百井くんから物をもらう日が来るとは思ってもいなかったから、それもあって普段の何倍もうれしい気持ちが込み上げてくる。
しかも、なんとなくハンドメイドっぽいのが、世界に一つだけ、みたいな特別感を生んで、さらにわたしのテンションは上々だ。
「それ、うちの美容室のお得意さんの作品。キラキラしたものをハンドメイドするのが趣味で、ネットで売ったり、知り合いに配ったり。あと、フリマでも売ったりするみたいで、けっこうファンも多いらしい」
「へぇ、やっぱハンドメイドかぁ」
「今、ニナにやったやつは、桃っぽかったから店から持ってきた。絶対気に入ると思って」
「うん、気に入った! ありがとう!」
笑いながら百井くんにお礼を言うと、わたしは改めてペンダントトップに目を落とした。


