〝神社の境内で行われる縁日〟をモチーフとしているので、窓にも壁にも暗幕を垂らして夜の雰囲気を演出。

照明は、LEDライトをオレンジ色に塗って、そこに灯篭を模した逆台形の箱をすっぽりかぶせたもののみ。

壁際と窓際に3つずつ並んだミニ店舗は、やきそば、お好み焼き、焼きとうもろこし、かき氷屋さん、金魚は調達が難しいのでスーパーボールすくいに、クラスのみんなで持ち寄ったゲームソフトや小物、ぬいぐるみなどに、それぞれ一等から三等までランクをつけた、くじ引き。


普段は教卓がある位置には、手作り感満載の小さな小さな神社が置かれ、ちゃっかりお賽銭箱まで置いてある。

教室の外では、前後の出入り口にわたあめ屋さんとチョコバナナ屋さんが置かれ、よりたくさんの人に入ってもらえるよう、大人から子どもまで、ぱっと目を引く工夫と胃袋を刺激するあざとい戦略が凝らされていた。


BGMは、もちろんお囃子だ。

笛と太鼓の心がワクワクと浮き立つような音色が、いつの間にか誰かが持ってきたらしいパソコンのスピーカーから大音量で延々と流れている。


「わたしも、もっと手伝えばよかった……」