まるで心が洗われるような気持ちだった。 突然現れて、嵐のように強引にぶつかってきて、私を飲み込んだ多希の一途な想いは、最後は私の弱気をも押し流してくれたんだ。 「私、医学部に残ることにするよ」 「…ほんと?」 「気づいたんだ。さっきがむしゃらにおじさんを助けた後に思い出したの。私は心から医者になりたかったんだ、って。 だから、もう一回がんばってみる」